スローフード・味の箱船、5000番目の乗船者を歓迎

2019/02/25

 

ブルキナファソ、タポア地域のグルマンチェ人によって作られた蜂蜜が選ばれ、

重要な節目となりました

 

スローフードが大切に続けてきた、「味の箱船」プロジェクト。世界中で消えてしまいそうな伝統食、伝統知を文字に起こして貯めておく、いわゆる「絶滅危惧食品リスト」です。

 

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そのリストに、記念すべき5000番目の食品がリストアップされました。記念すべき5000個目のアルカとなったのは、「ブルキナ・ファソのタポアハチミツ」です。

 

このハチミツは、ブルキナ・ファソの先住民族であるグルマンチェ族固有のもの。このハチミツを5000個目にしたのには、ブルキナ・ファソのグルマンチェ族が暮らすこの地域に対して注目を集めたいという意図があります。現在ブルキナ・ファソは、テロの脅威によって人々が不安な日々を送っています。

 

2月2、3日と、「テッラ・マードレ ブルキナ・ファソ」が開催されましたが、ヨーロッパからのスローフードのメンバーやスタッフは、渡航することができず欠席を余儀なくされました。このイベントの実現は簡単なものではありませんでしたが、「おいしい・きれい・ただしい食を発信することを通して平和を示すことができる」と、「テッラ・マードレ ブルキナ・ファソ」が開催に至ったのです。

スローフードの代表団はブルキナファソ全土だけでなく、ベニン、コートジボワール、マリ、トーゴ、ガーナからも集まり、文化や体験の意見交換と通じて西アフリカのスローフードネットワークをさらに強固にする集会に参加しました。

 

タポアの蜂蜜を5000番目の箱船製品として選ぶことで、テロや政治不安の影響で、多くのアフリカの国々が困難な状況に直面しているにも関わらず、食物の伝統を守りその結果として食物の多様性を守っているすべての農家と食物生産者の結束という力強いメッセージを送っています。人類の活動が自然界の均衡を崩し続けるにつれ、個体数の減少で私たちが直面している危険性を明確に示す蜜蜂によって作られている製品である点も重要です。

 

アフリカ・ブルキナファソのFondazioniとItalian Agency for Development Cooperation (AICS)の貢献によって、現在グルマンチェ人との蜂蜜への取り組みが進行しています。現地の養蜂家もタポア蜂蜜生産者協会に一緒に参加しています。協会は県都であるディアパガで蜂蜜加工の施設を運営し、必ず蜂蜜が高品質であり生産者にとって公正な価格で販売されているように努めています。しかし、国の政治状況が原因で起こる、増大しつつある危険のため、NGOのACRAによってタポアで運営しているプロジェクトの進行が遅れています。NGO ACRAは長年スローフードと協働しており、タポア蜂蜜のマーケティングプロジェクトをスタートさせました。

 

タポア蜂蜜

 

グルマンチェの伝統の中では、蜂蜜は非常に重要であり、コミュニティの中心である由緒ある祝祭や宗教・信仰上の儀式、伝統薬として使われています。キッチンでは、ブリ(穀物を混ぜ合わせて作った一種のお粥)、オーブランシュ(お客様の到着時に振る舞う代表的なノンアルコール飲料)、dolo-miel(キビとバオバブの粉末から作られた発酵飲料)などの伝統的な調合の原料となっています。乾燥したサバンナでは、蜂は様々な植物から花蜜を集め、素晴らしい蜂蜜とシア、タマリンド、希少なDaniella oliveriのような木々から香りの高いワインを作り出します。

 

 

 

 

 

味の箱船

 

1996年トリノで最初のサローネ・デル・グストを開催し、味の箱船は、先住民のアイデンティティにとって重要な要素である数多くの食物や商品を登録しています。

 

登録にはオーストラリアのデビッドソン・プラムや南アフリカのラケモサ・ワイルド・コーヒーのような希少な商品も含まれています。スローフードの生物多様性基金のサイトにオンラインカタログを掲載することによって、これらの商品が永久に消え去ることがなくなったと確信した第一歩となりました。

 

その後、世界中のスローフードネットワークの活動によって、このプロジェクトは強化され続けています。各地では、スローフードメンバーとサポーター、シェフ、職人、地域のマーケットが効果的に味の箱船商品を取り入れ、生産者とのイベント企画、調理法に採用、メニューの目玉にする、などの活動があり、また食の口コミや料理テクニック情報によって、販促にも繋がりました。味の箱船カタログへの掲載は、スローフード・プレシディアのような具体的なプロジェクトの設立への足がかりとなるケースが多いようです。

 

プレシディアは生産者を積極的に参加させ、製品の復活と販売促進の過程に焦点が当てられます。これまでに世界中の575製品をプロジェクトとしておこしてきました。22年間にわたり、味の箱船は150カ国からの乗船客を迎えてきました。

 

製品を4つだけ挙げると、アメリカのMakah Ozette potato、グアテマラのIxcán cardamom、フェロー諸島のræstur fiskur(発酵し乾燥させた魚)、台湾のmaqaw,(先住民族Atayalが収集した山の香辛料)などがあります。

 

イタリア食科学大学の学生らとネットワークメンバーの協力のおかげで、スローフードは味の箱船各国についての一連の出版物を作成しています。リサーチ業務や現地の言語でのお知らせといった重要な仕事は、ブラジル、ケニア、メキシコ、ペルーで既に行われています。味の箱船を通して、スローフードは地球の生物多様性を保護する活動に取り組み続けます。この取り組みを信頼し、サポートを希望する人は誰でも、個人の寄付でこのプロジェクトに貢献することができます。

 

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